一覧に戻る

なぜ私が金融の道を目指したのか?-人を排除するのではなく成長を支えるマイクロファイナンス-

02 Apr 2026

新卒で入社した金融機関で働きながら、「途上国で役立つ仕事がしたい」という思いを抱えていた。情報を集めた結果、国連機関で働くには大学院卒業の資格が必要だと知り、31歳でイギリスの大学院へ留学を決意した。

ただ、貯金をして準備していたものの、出発直前に円安が進行。日本円の価値が下がり、資金が足りなくなってしまい、窮地に立たされた。

自らの金融に助けられた経験

現在も、FundingBeeの創業者として、私はあの瞬間を思い出す。

私が進学を続けられたのは、国際協力機構(JICA)の奨学金プログラムから300万円の融資を受けたおかげである。ずっと学びたかったマイクロファイナンスに本格的に取り組むことができ、自分の視野が大きく広がった。

今振り返ると資金を時間をかけて自力で準備することもできた。でも、あの時は「今すぐに必要」だった。だからこそ、必要なタイミングで資金にアクセスできる仕組みの大切さを身をもって感じている。

返済は、就職してから少しずつ行った。

「人って、分割だと返せるものなんだ」

自分の経験を通して、資金を必要としている人の目線で物事を考えられるようになった。

私がFundingBeeを立ち上げた理由

2018年にマレーシアに移住した後、私は無視できないある傾向を目の当たりにした。

「中小企業の70%近くが、従来の銀行から融資を受けることができない」ということ。

多くの企業が断られるのは、潜在能力がないからではなく、彼らを想定せずに構築された硬直的なシステムに適合しないから。

選択肢がなく、法外な金利で貸す業者からお金を借りてしまい、後悔している人を何人も見てきた。

私は、その解決策としてBee Informaticaを設立し、FundingBeeを立ち上げた。人々を単なる信用スコアとしてではなく、可能性を秘めた人間として捉えるシステム。最も必要としている人々、特に十分な金融サービスを受けられていない個人や中小企業に、公正かつタイムリーな資金アクセスを提供するプラットフォームを目指して。

金融は、単なる数字ではなく成長を支援するツール

私はマレーシアに7年間住んでいる。そして毎日、この国の起業家たちの中に息づく、情熱や思いを感じる。彼らに必要なのは、自分を信じてくれる人、そして彼らを支えるために設計されたシステムなのだ。

「必要な時に、信頼できる形で金融サービスにアクセスできること」こそが、人の可能性を広げる鍵だと信じている。

誰かに教育の機会を与えたり、店舗を拡大したり、危機を乗り越えたり、少し先の夢を抱くことを可能にすること。種に水をやるように、金融支援は「適切なタイミングで、適切な方法で行われれば」人々が花開くのを助ける。

自分自身、困っていた時に助けられた経験がある。だからこそ、誰かが一歩踏み出したい時に、その芽を育てるような仕組みを届けたい。金融を「人の成長を支える仕組み」としてつくっていきたい。

ニュース一覧に戻る