
9月3日からの2日間、横浜でJICAの研修にゲストスピーカーとして参加し、アフリカの女性起業家に向けて講演する機会をいただきました。
参加者はセネガル、コートジボワール、ガーナなど、主にフランス語圏の国々から来た女性たち。起業家だけでなく、各国でスタートアップ支援を担当する行政官も参加していました。
彼女たちは、それぞれの国で研修を受けた上で、日本のスタートアップエコシステムや行政による支援の仕組みを学ぶために来日しています。東京都の「Tokyo Innovation Base(TIB)」なども訪問したそうです。
私のセッションでは、ビー・インフォマティカがどのように生まれ、これまでどんな支援を受けながら事業を成長させてきたのかを紹介しました。

今回の講演のテーマは、起業家の資金調達をめぐる課題や、それに対応する事業についてでした。驚いたのは、皆さんからの意外な質問の多さです。
「起業するとき、政府からどんな支援を受けましたか?」
「どうやってピッチコンテストに出て、賞を取ったのですか?」
「投資家にはどうやって出会ったのですか?」
起業家からだけでなく、支援する側の行政官からも、「どのような支援があればスタートアップは成長できるのか」という質問が多くありました。
そこで改めて自分のこれまでの経緯を振り返ってみると、ビー・インフォマティカは日本の行政による支援をかなり活用して成長してきたことに気づきます。
参考記事:【CEOの歩み4】「投資の対象」となるまでに必要だったこと——100人の対話から得た確信
東京都の女性起業家向けアクセラレーションプログラム、ピッチコンテスト、海外展示会への出展、JETROによる海外展開支援。
ドバイ、タイ、シンガポール、インドネシアなど、これまで海外の展示会やビジネスプログラムに参加する機会も、東京都やJETROなどの支援によるものでした。特にインドネシアには、さまざまなプログラムを通じて何度も足を運びました。
直接お金を受け取る支援は多くありません。それよりも、海外に行く機会、投資家にピッチする機会、他の起業家や企業とつながる機会を提供してもらったことが大きく影響しました。
創業初期、事業規模が小さい事業家にとって、こうした「次の機会」へのアクセスは非常に重要です。

マレーシアでは、MTEPという外国人起業家向けのビザやMDECのアクセラレーションプログラムなどの支援を受けました。
一方で、日本と比べると、マレーシアのスタートアップ向けプログラムやVC、イベントなどの数はまだ限られています。
日本では当たり前だと思っていた「起業家が挑戦するためのサポート体制」が、実はとても貴重なものだったと気づきました。
今回、アフリカから来た起業家や行政官の皆さんと話したことで、そのことをさらに実感しました。
ビー・インフォマティカは、ビジネスローンを通じてマレーシアの中小企業が最初の一歩を踏み出すのを支援しています。
これまで私は、起業家として「支援を受ける側」にいましたが、この講演を通して支援する側になれることに気づきました。
これからはこうして経験を伝えることでも、間接的に起業家を支援する側になっていきたいと思っています。